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Responsibility throughout the Value Chain バリューチェーンにおける責任

調達における人権尊重

調達における人権尊重

責任ある原材料調達

活動テーマ 2019年度の活動実績 自己
評価
2020年度以降の活動目標・予定
  • 物流資材部門・CSR調達ガイドラインの運用
  • 既存取引先向けサプライヤーセルフチェックシート回収社数:264社(回収率70%)
  • 新規取引先向けサプライヤーセルフチェックシート回収社数: 99社(回収率100%)
  • 取引先審査・評価実施社数:254社
A
  • セルフチェックシート回収率 70%以上
  • 継続取引先評価206社
  • 新規取引先審査100%
  • 銅製品の原料調達における取り組み
  • 責任ある鉱物調達方針の策定・運用
A
  • 責任ある鉱物調達方針の運用

自己評価 A:目標達成 B:概ね目標達成 C:目標未達成

基本的な考え方

当社は総合素材メーカーとして、バリューチェーン全体で、多くのお取引先との協働・共生を図り、付加価値を高めながら、「製品の安定供給」や「製品の競争力強化」に向けたグローバル調達を進めています。
機会損失を減らし、操業を安定化するためにも、安定調達が重要であり、公平・公正な取引、腐敗防止、法令遵守、人権等に配慮しながら、お取引先との協力関係づくりを目指しています。

物流資材部門・CSR調達ガイドラインの運用

当社では、グローバルなサプライチェーンにおけるCSR課題に対する組織的対応を強化するため、「物流資材部門CSR調達ガイドライン」をお取引先へ周知し、基本契約へ反映させる等の取り組みを行っています。
本ガイドラインは、銅・セメント・アルミ製品以外の全ての原材料・資機材を対象とし、人権尊重、安全衛生、環境保全等、当部門が守るべき責任に関する「調達基本方針」と、これら項目に加え、製品の品質と安全性の確保に関してお取引先に遵守をお願いする「CSR調達基準」からなります。
お取引先での取り組みの実効性を確保するため、当部門では、2016年4月より実施しているサプライヤー審査及びサプライヤー評価の中で確認を行っています。
新規に取引を開始するお取引先に対しては、従来の品質、価格、納期等の一般項目に、児童労働・強制労働、不当な低賃金労働等の人権面や、環境への悪影響等といった調達に関わる社会的責任への取り組みを確認する項目を加えた「サプライヤーセルフチェックシート」を用いて予め自己評価を実施していただき、回答内容を基に当部門で12の審査項目について採点を行い、総合評点に応じた処遇を実施しています。
また、既存のお取引先に対しては、当部門規定に基づき、2年ごとにこの「サプライヤーセルフチェックシート」を用いて、お取引先に自己評価を実施していただき、取り組みの進展を確認しています。加えて、品目単位で管理が必要な主要原材料等については、当部において28の審査項目からなる「サプライヤー評価シート」を用いて総合的なパフォーマンス評価を実施しています。
これらの評価結果については、改善を要する項目などを含め、お取引先にフィードバックを行い、モニタリングを随時実施しています。
なお、2018年度の「サプライヤーセルフチェックシート」回収社数は新規(99社)、既存お取引先(264社)合わせて363社で、その内、新規お取引先を対象としてサプライヤー審査を実施したのは99社、既存のお取引先を対象に定期評価を実施したのは155社でした。
また、2019年度の重点活動は、従来単一購買となっていた一部主要原材料について、安定調達の観点から複数購買化を推進することとしています。

物流資材部門 CSR調達ガイドライン

【調達基本方針】

門戸開放・公正な取引
当部門は調達を行うにあたり、全てのサプライヤーの皆様に広く門戸を開放いたします。またサプライヤー選定にあたっては、相互信頼に基づく共存共栄を実現することを前提に、品質・価格・納期・経営基盤等を公正な基準で評価した上で行うものとし、不明朗な取引は一切いたしません。
法令及び企業倫理の遵守
当部門は調達を行うにあたり、国内外の法令を遵守いたします。また、企業倫理に反する行為は一切行いません。
安全衛生・環境保全・地球温暖化対策
当部門は調達を行うにあたり、安全衛生・環境保全・地球温暖化対策を最優先課題として認識します。
人権尊重
当部門は調達を行うにあたり、関係する全ての人々の基本的人権を尊重いたします。
情報セキュリティ
当部門は調達を行うにあたり、サプライヤーの皆様他から得た情報等の機密を厳格に管理いたします。

【CSR調達基準】

人権尊重
基本的人権を尊重し、採用や処遇における差別、児童労働・強制労働、不当な低賃金労働などを行わないこと。
法令及び企業倫理の遵守
国内外の法令を遵守するとともに、不適切な利益供与及び利益受領、反社会的人物や団体との取引などの企業倫理に反する行為は行わないこと。
安全衛生
労働災害の防止等安全衛生の確保・向上に努めること。
環境保全
法令に定められた環境基準を遵守するとともに、産業廃棄物の適正処理を行う等環境保全に努めること。
情報セキュリティ
情報管理体制を整備し、機密情報の漏洩防止策をとり、取得した個人情報については特に厳密に管理すること。
製品の品質・安全性の確保
製品に要求される品質及び安全性を確保すること。

セメント製品の原料調達における取り組み

セメント製品の主要原料は石灰石です。セメント事業では、国内3ヵ所、海外2ヵ国(米国、ベトナム)に石灰石鉱山を保有し、そこからセメント工場で使用する石灰石を調達しています。各鉱山から石灰石を採掘・搬出するにあたっては、さまざまな交流や協力を通じて地域社会との信頼関係を構築しながら、騒音の防止や希少生物種の生息地の保全を行っています。

アルミ製品の原料調達における取り組み

アルミ事業では、アルミ缶の元となるアルミニウム板材を製造するだけでなく、使用済みアルミ缶を再生し、再び世に送り出すCAN to CANリサイクルシステムを構築し、原料調達しているほか、当社グループの三菱アルミニウム(株)では、アルミ新地金等の原料・資材を調達しています。いずれのお取引先とも法令遵守、人権等に配慮し、相互信頼のもと、公平・公正な取引を進めています。
また、地球環境の保全等、企業の社会的責任を果たす取り組みについても、国内外の主要なお取引先との相互協力によって積極的に推進しています。

銅製品の原料調達における取り組み

銅製品の原料である銅精鉱については、出資先である海外鉱山からの買鉱中心の調達を行っており、直接鉱山経営を行わないノンオペレーターの立場ではありますが、ICMM(国際金属・鉱業評議会)にも参加し、グローバルな調達活動をする企業として持続可能な開発への責任を果たしていきたいと考えています。
当社は一定規模の権益を有する鉱山に人員を配置し、アドバイザリー・コミッティーに参加する等、先住民の方々や地域コミュニティーとの対話を重視しています。
また、買鉱先の鉱山会社に対してCSR投融資基準(当社出資がある場合)やCSR調達基準への遵守を要請するとともに、定期的なアンケート調査等により、遵守状況の確認に努め、必要と判断した場合は状況の把握や改善を申し入れています。そして、環境保全や人権尊重をグローバルなサプライチェーンを管理するうえでの重要な考慮事項として事業プロセスに組み込んでいます。

「金属事業カンパニー CSR調達基準」の概要

【環境パフォーマンスの継続的な改善】

  • 継続的な改善を重視した環境マネジメントシステムの導入・運営
  • 鉱山の開発・運営における環境負荷の低減
  • 自然保護区域への配慮、生物多様性の保護
  • 環境問題に関するステークホルダーとの協議

【労働安全衛生の継続的な改善】

  • 継続的な改善を重視した労働安全衛生マネージメントシステムの導入
  • 従業員及び業務委託業者の労働災害の防止、地域住民を含めた疾病の発生予防策

【基本的人権の保護】

  • 強制労働、児童労働の防止
  • ハラスメント、不当な差別の排除
  • 強制的な住民移転の回避・補償
  • 先住民の保護
  • ステークホルダーからの苦情、紛争の管理・記録
  • 紛争地における人権侵害が懸念される武装集団などへの直接的、間接的関与の排除

「金属事業カンパニー CSR投融資基準」の概要

【基本的人権の保護】

事業による影響を受ける人々の基本的人権の保護、地域住民に関連する問題についてステークホルダーとの協議紛争地において人権侵害が懸念される武装集団などに直接的、間接的に関与していないこと

【鉱業と保護地区】

文化・自然遺産への影響、事業のあらゆる段階における生物多様性リスクの特定・評価、影響緩和策の立案・実施

【鉱業と先住民】

先住民の社会・経済・環境・文化及び権利に対する理解と尊重、先住民に配慮した社会影響評価、適切な補償

【地域住民との関係】

地域住民との紛争・訴訟の有無、事業計画に関する地域住民との協議・対話の実績

【環境保全】

環境影響評価(EIA)実施と許認可、鉱山の開発・運営における環境負荷低減の具体的な方針

【鉱物資源と経済発展】

地域及び国レベルでの持続可能な経済発展

サフラナル銅鉱山プロジェクトにおける環境影響評価

当社はテックリソーシーズ社(本社 カナダ)及びその子会社とともに、ペルーにおいてサフラナル銅鉱山プロジェクトに参画しており、現在起業化調査を実施しています。
本プロジェクトのオペレーションを行うカンパニア ミネラサフラナル社(CMZ社)に対する実質的な当社の出資比率は20%であり、当社はペルー国内に子会社を設立のうえ、技術者を派遣しており、CMZ社と連携して現地の状況を常に把握しつつ、本プロジェクトの推進を図っています。
CMZ社は、地元の文化、価値観、伝統、歴史的遺産を尊重し、オープンで誠実な長期的パートナーシップを結ぶことを行動規範に掲げています。そのため本プロジェクト実施区域周辺の地域住民をはじめ、周辺のステークホルダーとの公式な対話の場を持っているほか、個別的なブリーフィングの実施、問い合わせへの対応等を行っています。このような活動を通じて、地元の意見や要望を反映しながら、社会的な信頼の構築に努めています。
また、法的な手続きである環境影響評価の許認可取得に向けて、地域住民との対話を重ねているほか、将来の鉱山及びインフラ整備地域において、環境・地域社会に関する基礎調査を行っています。

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責任ある鉱物調達・製錬事業者として

「紛争鉱物管理」から「責任ある鉱物調達管理」へ

米国の「金融規制改革法」は、コンゴ民主共和国(DRC)及びその隣接国原産の鉱物が、人権侵害や暴力行為を行う反政府軍の武装資金源となることのないよう、米国上場企業に対し、タンタル、錫、タングステン、金の4鉱物(3TG)を「紛争鉱物」として、その合理的な原産国調査の実施内容や、調査結果の開示義務を課しています。しかしながら、近年、EUを中心に「紛争鉱物」という範囲にとどまらず、より広く「責任ある鉱物調達」という観点からの検討が進み、現在はコバルトや銀についても検証の対象となっており、OECD(経済協力開発機構)やSEC(米国証券取引委員会)の動向と連動し、RMI※1やLBMA(ロンドン貴金属地金市場協会)※2などが、紛争鉱物問題(責任ある鉱物調達管理)に関するガイダンス等を策定しています。
当社は、金、銀、及び錫を製錬する責任ある事業者として、これらの世界的な要請に対応するための取り組みを進め、本件に関する方針を策定し開示しています。

  • ※1 RMI:Responsible Minerals Initiative 責任ある鉱物イニシアティブ
  • ※2 LBMA:The London Bullion Market Association 貴金属市場で流通する貴金属地金の品質等を管理する協会

金属事業カンパニー(金、銀、錫に関する取り組み)

当社金属事業カンパニーでは、2011年6月からEITI※1(採取産業透明性イニシアチブ)が進める「鉱物資源に関わる資金の流れの透明性確保に向けた活動」に支援表明をしてきました。
紛争鉱物問題に関しても、2012年から準備を進め、2013年8月以来、LBMA(ロンドン貴金属地金市場協会)※2から、「金」に関する紛争鉱物不使用の認証を継続取得し、「銀」について新たに運用を開始しています。
2014年2月から「錫」に関するRMI※3のRMAP※4認証を毎年取得しています。

  • ※1 EITI:Extractive Industries Transparency Initiative 石油・ガス・鉱物資源等の開発に関わるいわゆる採取産業から資源産出国政府への資金の流れの 透明性を高めることを通じて,腐敗や紛争を予防し,成長と貧困削減に繋がる責任ある資源開発を促進するという多国間協力の枠組み http://eiti. org/
  • ※2 LBMA:The London Bullion Market Association 貴金属市場で流通する貴金属地金の品質等を管理する協会  http://www.lbma.org.uk/
  • ※3 RMI:Responsible Minerals Initiative 責任ある鉱物イニシアティブ
  • ※4 RMAP:Responsible Minerals Assurance Process(旧「Conflict-free Smelter Program」)

当社の「責任ある鉱物調達方針」に反する行為があった場合、「責任ある鉱物調達ホットライン」にご連絡ください。

三菱マテリアル金属事業カンパニー 責任ある鉱物調達方針

制定:2013年6月19日
最終改訂(改訂5版):2020年5月22日

金属事業カンパニーでは、金、銀及び錫の地金を製造しています。紛争地域等の高リスク地域における、人権侵害、テロリストへの資金供与、マネーロンダリング、不正取引などに係る原料調達は行っておりません。また、原料調達に関して環境及び持続可能性に係る責任に取り組むことの重要性を認識しております。これらの徹底を図るため、金、銀についてはLBMA(London Bullion Market Association)のガイダンス、錫についてはRMI (Responsible Mineral Initiative)のRMAP (Responsible Minerals Assurance Process) に沿った管理システムを構築・運用し、定期的に第三者機関による監査を受けることとします。以下に金、銀及び錫に適用する当カンパニーの責任ある鉱物調達方針を示し、実践してまいります。

総則
  1. 人権を尊重し、いかなる非人道的行為への直接的・間接的加担をも回避するため、武力紛争または広範な暴力または人々に危害が及ぶその他のリスクが存在するような、紛争地域および高リスク地域における勢力との関係が疑われるような鉱物を使用しません。また、環境及び持続可能性に係る責任を果たせないおそれのある原料調達は行いません。
  2. 原料調達に関するリスク管理を行い、紛争地域および高リスク地域における当該勢力と関係のある鉱物であることが判明した場合、また環境及び持続可能性に係る責任を果たせないことが判明した場合は直ちに取引を停止します。
  3. 金、銀及び錫を含む原料調達管理の体制及び実施状況についての第三者保証を毎年取得して、その監査結果をLBMA(金、銀)及びRMI(錫)に報告します。
管理体制と責任
  1. 鉱物管理の主管部署は金属事業カンパニー本社であり、製錬所が独自に調達する原料はありません。
  2. 当カンパニーが選任するコンプライアンス責任者は、関連部署を統括して管理システムを運用するなど、管理マニュアルで定めた権限を有し責任を負います。
  3. 当カンパニーが選任するサプライチェーン責任者は、管理体制全体を統括し、定期的にマネジメントレビューを行うなど、管理マニュアルで定めた権限を有し責任を負います。
紛争地域および高リスク地域との関係が疑われる勢力からの原料調達における判断基準
当社が定めた紛争地域および高リスク地域における人権侵害、テロリストへの資金供与、マネーロンダリングや不正取引への関与、環境及び持続可能性に係る法規制違反が判明した、またはその可能性が高いことが判明した、金、銀または錫を含む原料の調達を、高リスクの原料調達と判断します。
原料購入先に関するデューディリジェンス(以下「DD」という)の実施
金、銀を含む原料及び錫を含む原料の全ての購入先についてDDを実施し、リスク評価を行います。リスク評価の結果、サプライチェーン責任者が高リスクと判断した場合は原料購入の取引を停止します。
カンパニー本社購入原料のモニタリング
  1. カンパニー本社で購入した原料は製錬所に供給されます。製錬所では、受入れる全ロットについて、現物確認、鉱量の測定、及び含有成分の分析が行われ、カンパニー本社が事前に提供する購入先提示の情報との整合性の確認を製錬所が行い、その結果をカンパニー本社へ報告します。
  2. これら従来から実施してきた原料受入れに関するモニタリングシステムを、カンパニー本社における責任ある鉱物調達の観点からも活用し、鉱物混入の防止システムとして運用することとします。
責任ある鉱物調達システムの運用
  1. コンプライアンス責任者は、カンパニー本社関連部署及び製錬所に対して、各時点で必要と認められる状況に応じて教育訓練を実施します。
  2. コンプライアンス責任者は、カンパニー本社関連部署及び製錬所に対して、少なくとも1年に一度の頻度でモニタリングを実施します。モニタリングでは責任ある鉱物調達システムに従って適切に業務が遂行されているか、逸脱がないかを評価します。
  3. 原料調達において、新たな購入先との取引が開始される場合は、その情報がコンプライアンス責任者に伝達されるシステムとし、鉱物混入の防止に努めます。
  4. コンプライアンス責任者は、責任ある鉱物調達に関する全ての業務を記録に残し、5年間保存します。また管理マニュアルの文書体系は状況に応じて逐次改訂し、適正に管理するものとします。
以上

日本新金属(株)(加工事業カンパニー所管)(タングステンに関する取り組み)

タングステンの製錬を行うグループ会社の日本新金属(株)では、従来の「紛争鉱物マネジメント方針」による紛争鉱物不使用管理の仕組みを、「責任ある鉱物調達」に沿った内容へ改訂することを進めています。日本国内でタングステン製錬を行う企業として、製錬工程に投入される原料が「責任ある鉱物調達」ガイドラインに沿った原料であることを管理すると共に、社外のタングステン製錬企業から購入する原料についても、同様の管理を進めています。2014年12月に取得した「CFS認証」の更新監査を2020年に受ける予定となっており、「責任ある鉱物調達」の規定に沿った認証更新を視野に、取組みを進めています。

日本新金属株式会社「紛争鉱物マネジメント方針」日本新金属(株)「紛争鉱物マネジメント方針」

三菱マテリアル株式会社