年金資産運用における安全性・収益性を考慮した投資配分について

当社は、運用目標を達成するために中長期にわたり維持すべき資産構成の定期的な確認として、定期的な年金ALM（Asset Liability Management）の検討に伴い、政策アセットミックスおよび資産配分戦略の見直しを行っています。
2024年度の目標として、年金ALM（Asset Liability Management）の実施、政策アセットミックスの確認・検討・決定を行い、2025年度には見直した戦略での運用を開始することにしています。

年金ALMについて

年金ALMとは、年金資産の資産と負債を総合的に管理し、そのバランスを取ることを目的とした戦略となります。年金ALMの実施により、資産が将来の年金給付をカバーできるようにし、リスク管理および運用利回りの最大化を目指します。具体的な内容は、将来の年金給付の予測、現在の資産の評価や、年金資産の資産と負債のギャップ分析など、となります。

政策アセットミックスについて

政策アセットミックスとは、年金資産が長期的な投資戦略に基づく資産配分の比率となります。この比率により、目標収益率、リスク許容度、流動性ニーズ、および規制要件に基づいて決定され、長期的に安定した収益を確保しつつ、リスクを管理しています。定期的な見直しを実施することで、変動する市場環境や年金資産の財政状況に適応し、最適な資産配分を維持します。
また、政策アセットミックスの見直しに基づく資産配分戦略の定期的な見直しは、主に以下の要因を考慮して実行しています。

経済見通しおよび市場環境の変化

経済見通しの変化により、運用資産ごとの運用利回りやリスクが変動するため、債券市場、株式市場などの各市場環境の変化に応じた運用利回りやリスクのバランスに対応するため。

年金資産の財政状況の変化

年金受給者の変動に伴う給付額の変動により、年金資産の収入（拠出金）や支出（年金給付）の状況が変化に対応するため。また、年金受給者の変動に伴う、年金資産の長期的な目標や戦略も変化するため。場合によっては、より保守的な運用方針への転換などの実施。

リスク管理および運用評価

資産が特定のクラスに過度に集中している場合、リスクを分散するための資産配分の見直しや、実際の運用利回りが目標に達していない場合、配分を見直して目標達成に向けた戦略の見直し。年金資産のリスク許容度が変わった場合には、年金資産の配分比率の変更。