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Creation of a Recycling-oriented Society 循環型社会の実現

高度なリサイクル技術による廃棄物の再資源化

循環型バリューチェーンの展開

各事業におけるリサイクル

金属事業

レアメタルのリサイクル

E-Scrap等にはレアメタルのPGMが含まれており、当社グループのマテリアルエコリファイン(株)では、直島製錬所で得られるPGMの中間品等を精製してメタルや化合物の形で製品化しています。
特に、自動車や電気・電子分野の重要な材料である白金・パラジウムについては、市場での信頼性を確保するためにLPPM(London Platinum & Palladium Market)へのブランド登録申請を行い、2012年9月に認証を取得しました。今後も、製品の品質向上に努めるとともにレアメタルの安定供給を図ります。

  • ※ Platinum Group Metals:白金族金属
レアメタルのリサイクルの流れ

レアメタルのリサイクルの流れ

スクラップのリサイクル

非鉄製錬所では製錬技術を活かしたリサイクルを行っています。廃家電や廃自動車等から出るシュレッダーダストや使用済みバッテリー、基板・コネクタ等のE-Scrapといった各種スクラップを受け入れ、熱エネルギーを回収したうえで、有価金属を回収し、再資源化しています。

スクラップ処理量の推移 

スクラップ処理量の推移

家電リサイクル

家電製品は、鉄・アルミニウム・銅等の金属や、ガラス、プラスチック、ゴム等、多くの素材をさまざまに組み合わせてつくられています。家電メーカーと連携のうえ操業を行っている家電リサイクル工場※1では、手解体および破砕・選別処理を行い、部品・素材の選別を高度化し、回収した素材の付加価値および再商品化率を向上させています。また、銅系回収物やプリント基板は、銅製錬プロセスを利用して銅や貴金属を回収し、当社グループのシナジー効果を最大限活用しています。2022年度に当社出資の5社6工場で家電製品2,746千台(6社7工場では3,647千台)※2をリサイクルしたことにより、削減された埋め立て処分量は12.1万tに相当します。

処理台数の推移

グラフ

  • ※1 主要パートナー:(株)日立製作所、シャープ(株)、パナソニック(株)
  • ※2 家電リサイクル工場は6社7工場ですが、LCA評価対象の工場は5社6工場となります。

高機能製品(電子材料)

フッ素資源リサイクル

当社グループの三菱マテリアル電子化成(株)では、フッ酸をはじめ、各種半導体製造用材料、難燃剤や帯電防止剤等の機能を有する材料等、さまざまなフッ素化合物の製造を行っています。2006年度からフッ素化合物を使用するユーザー各社から排出されるフッ化カルシウム廃棄物を回収し、蛍石原料の代替とするフッ素資源リサイクルを行っています。さらなる技術改善を行い、フッ素資源リサイクルを推進していきます。

加工事業

タングステンのリサイクル

希少な金属を含む廃棄物は希少金属の含有率が高く、天然資源に比べてより効率良く希少金属を得ることができます。当社グループでは超硬工具の主原料であるタングステンを、原料から製品まで一貫生産できるメーカーの特性を活かして、使用済み超硬工具のリサイクルに取り組み、原料の安定確保にもつなげています。

関連事業

廃棄物・副産物のリサイクル

1,450℃の焼成工程を有するセメント工場では、処理困難な産業廃棄物等を無害化処理し、かつ二次廃棄物を発生させることなく有効利用することができます。石炭灰、建設発生土、汚泥、焼却灰、銅製錬所から副産される銅スラグ、石膏等はセメントの原料として、廃プラスチック、廃タイヤ、木くず等は熱エネルギーとして利用され、セメントに生まれ変わります。

焼却飛灰リサイクル

家庭から排出される生活ごみ等を焼却した際に発生する焼却飛灰を脱塩洗浄し、セメント原料へと再資源化するリサイクル事業を推進しています。

写真北九州アッシュリサイクルシステムズ(株)

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三菱マテリアル株式会社

製錬・セメント資源化システム

最終処分場を必要としない資源リサイクル

非鉄製錬所 都市鉱山からの資源再生

三菱連続製銅法

当社が独自開発した三菱連続製銅法は、3つの炉を樋で連結することで、銅精鉱・リサイクル原料から連続的に粗銅が得られます。設備がコンパクトであり、省エネルギー、低コスト化にも役立つことから、環境負荷が極めて低く、高効率を特徴とする製銅プロセスです。

三菱連続精銅法

三菱連続精銅法

セメント工場 他産業からの処理困難物を受け入れて無害化し、安定処理

高温焼成プロセス

各種原料(廃棄物・副産物含む)は、原料工程で調合され、焼成工程で水硬性の鉱物になるように高温で焼成されます。最高温度(1,450℃)に達して所定の化学反応を終えた後、一気に冷却されてクリンカと呼ばれる中間製品となります。

高温焼成プロセス

高温焼成プロセス

  • ※ MFC:仮焼炉

セメント工場における廃棄物処理の特徴

  • 大量の廃棄物を処理可能
  • 廃棄物を無害化処理
  • 二次廃棄物が発生しない(最終処分場の延命)

家電リサイクル工場 使用済み家電製品を解体し、回収物を原料として供給

家電リサイクルによる環境負荷削減効果 (2022年度のLCA分析評価)

家電リサイクルを実施して、使用済み家電製品から回収した資源を新しい素材に再利用した場合
  項 目 実績値
使用済み家電製品を埋め立て処分し、天然資源から新しい素材を製造した場合との比較 GHG排出量削減効果(CO2換算) 20.0万t
天然鉱物資源消費量削減効果 13.9万t
エネルギー使用量削減効果(原油換算) 9.4万t
埋立処分量削減効果 12.1万t

上表にはフロン(エアコン、冷蔵庫、洗濯機の冷媒フロンおよび冷蔵庫の断熱材フロン)回収による影響は考慮しておらず、回収フロン約554tをCO2削減量として換算すると約135万tとなります。

  • ※ 家電リサイクル工場は6社7工場ですが、LCA評価対象の工場は5社6工場となります。
  • ※ GHG排出量削減効果、埋立処分量削減効果の評価には「国立研究開発法人 産業技術総合研究所IDEA Ver.3.3」を使用しています。

ロボットによる薄型テレビのねじ外し作業ロボットによる薄型テレビのねじ外し作業

三菱マテリアル株式会社