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S_コーポレート・ガバナンス

コーポレート・ガバナンス

基本的な考え方

当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は以下のとおりです。

  • 当社は、取締役会が定める当社グループの企業理念、ビジョン、価値観、行動規範(総称して以下「企業理念等」といいます。)、会社の目指す姿およびコーポレート・ガバナンス基本方針(※)に基づき、株主、投資家をはじめ従業員、顧客、取引先、債権者、地域社会等の当社および当社子会社(以下「当社グループ」)に係る全てのステークホルダーとの信頼関係を構築するとともに、コーポレート・ガバナンスを整備しています。
  • 当社は、会社法上の機関設計として、指名委員会等設置会社を採用し、監督と執行を分離することにより、取締役会の経営監督機能の強化、経営の透明性・公正性の向上および業務執行の意思決定の迅速化を図っています。
  • 当社は、コーポレート・ガバナンスの強化を経営の最重要課題のひとつとして、継続的に改善に取り組みます。

当社グループは、世の中にとって不可欠な基礎素材・部材を供給するとともに、リサイクル事業、再生可能エネルギー事業を有する複合事業体でありますので、業務執行を機動的かつ適切なものとするため、社内カンパニー制度を導入しています。

企業統治の体制の概要

(取締役会)

取締役会の役割・責務は以下のとおりです。

  • 株主からの委託を受け、経営の方向性を示すとともに、経営方針や経営改革等について自由闊達で建設的な議論を行うこと等により、当社グループの中長期的な企業価値の向上に努める。
  • 法令、定款および取締役会規則の定めに基づき、経営方針や経営改革等、経営に重大な影響を及ぼす可能性のある事項について決定する。
  • 執行役が、自らの責任・権限において、経営環境の変化に対応した意思決定、業務執行を担うことができるよう、取締役会規則等の定めに基づき、適切な範囲の業務執行の権限を執行役に委譲し、業務執行の意思決定の迅速化を図る。
  • グループガバナンスの状況や経営戦略の進捗を含む業務執行の状況について執行役より定期的に報告を受け、監督する。

なお、社外取締役は、取締役および執行役の職務執行の妥当性について客観的な立場から監督を行うことや、専門的な知識や社内出身役員と異なる経験から会社経営に対して多様な価値観を提供することを通じ、取締役会の監督機能をより高める役割を担っています。
取締役会は、10名(うち社外取締役7名)の取締役で構成され、議長は取締役会長が務めています。

コーポレート・ガバナンス体制の概要(2022年6月28日時点)

コーポレート・ガバナンス体制の概要(2022年6月28日時点)

(指名委員会)

指名委員会は、取締役候補者の指名の方針、株主総会に提出する取締役の選解任に関する議案の内容等を決定します。また、執行役の選解任等について、取締役会からの諮問を受けて審議を行い、取締役会に答申します。さらに、次世代の経営を担う人材を育成するため、執行役社長の後継者候補およびその育成計画について審議するとともに、後継者候補の育成が適切に行われるよう監督します。 指名委員会は、委員の過半数を独立社外取締役によって構成することとし、委員長は独立社外取締役が務めることとしています。現在、指名委員会は5名(うち社外取締役4名)の取締役で構成され、委員長は得能摩利子氏(独立社外取締役)が務めています。

(監査委員会)

監査委員会は、内部統制システムを活用した監査を通じて、または選定監査委員が直接、取締役および執行役の職務の適法性および妥当性の監査を行います。 監査委員会は、委員の過半数を独立社外取締役によって構成することとし、委員長は独立社外取締役が務めることとしています。また、監査委員会監査の実効性を向上させるため、常勤監査委員1名を選定しています。現在、監査委員会は5名(うち社外取締役4名)の取締役で構成され、委員長は若林辰雄氏(独立社外取締役)が務めています。

(報酬委員会)

報酬委員会は、取締役および執行役が受ける個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針を定め、その方針に従い、取締役および執行役が受ける個人別の報酬等の内容を決定します。 報酬委員会は、委員の過半数を独立社外取締役によって構成することとし、委員長は独立社外取締役が務めることとしています。現在、報酬委員会は5名(うち社外取締役4名)の取締役で構成され、委員長は杉光氏(独立社外取締役)が務めています。

(サステナビリティ委員会)

サステナビリティ委員会は、サステナビリティを巡る課題への対応方針等について、取締役会から諮問を受けて検討を行い、その内容を取締役会に報告します。 サステナビリティ委員会は、委員の過半数を独立社外取締役によって構成することとし、委員長は独立社外取締役が務めることとしています。現在、サステナビリティ委員会は8名(うち社外取締役7名)の取締役で構成され、委員長は五十嵐弘司氏(独立社外取締役)が務めています。

(執行役)

執行役は、取締役会からの権限委譲に基づき、定められた職務分掌等に従い、業務の執行を行います。執行役は10名であり、執行役のうち、執行役社長である小野直樹、執行役副社長である鈴木康信の両氏は、取締役会の決議により、代表執行役に選定されています。

(戦略経営会議)

戦略経営会議は、取締役会から権限委譲を受けて、当社グループ全体の経営に係わる特に重要な事項について審議および決定を行います。戦略経営会議は、執行役社長および戦略本社各部担当の執行役で構成されており、議長は執行役社長が務めています。

(ガバナンス審議会)

ガバナンス審議会は、ガバナンス関係事項(CSR、安全衛生、防災保安、環境管理、品質管理、監査等)に係る審議・報告・フォローアップ体制の強化を行っており、戦略経営会議メンバーおよび関係部署の部長等によって構成されています。ガバナンス審議会は、毎年2月にガバナンス関係事項に係る事業部門(当社事業所・子会社を含みます。)の次年度取り組み方針、年間計画等の審議を行い、毎年9月に対応状況等の報告および見直し計画等の審議を行うことにより、グループ全体で取り組みの実効性向上を図っています。

取締役候補者の指名および執行役の選解任

取締役候補者指名方針

経営の方向性を決定し、かつ、業務執行状況を監督する役割を有する取締役会は、専門知識や経験等が異なる多様な人材をもって構成することを基本方針としています。特に、社外取締役候補者については、企業経営(当社グループ類似業種、異業種等)・組織運営に関する経験・知見を有する人材、および財務・会計、法務、生産技術、研究開発、営業販売、国際関係等に関する幅広く高度な専門知識や豊富な経験を有する人材で構成されるよう考慮しています。
上記の構成に関する基本方針を踏まえ、取締役候補者には、性別、国籍、人種等の個人の属性にかかわらず、

  • 見識、人格に優れた人物
  • 高い倫理感および遵法精神を有する人物
  • 会社経営に対する監督および経営の方向性を決定する職責を適切に果たすことができる人物

を指名することとし、さらに、独立社外取締役候補者についてはこれらに加え、

  • 当社グループと重大な利害関係がなく、独立性を保つことができる人物

を指名することとしています。具体的な人選は、指名委員会において審議のうえ、決定します。なお、当社は、社外取締役について、(株)東京証券取引所が定める独立性基準および以下に掲げる各要件に該当する場合は、独立性がないと判断します。

1.現在または過去のいずれかの時点において、次の(1)、(2)のいずれかに該当する者

  1. 当社の業務執行者または業務執行者でない取締役
  2. 当社の子会社の業務執行者または業務執行者でない取締役

2.現在において、次の(1)~(5)のいずれかに該当する者

  1. 当社との取引先で、取引額が当社または取引先の直前事業年度の連結売上高の2%以上である会社の業務執行者
  2. 専門家、コンサルタント等として、直前事業年度において当社から役員報酬以外に1,000万円以上の報酬を受けている者
  3. 当社からの寄付が、直前事業年度において1,000万円以上の組織の業務執行者
  4. 当社総議決権数の10%以上を直接もしくは間接に保有する株主またはその業務執行者
  5. 当社の会計監査人またはその社員等

3.過去3年間のいずれかの時点において、上記2の(1)~(5)のいずれかに該当していた者

4.上記1の(1)、(2)、上記2の(1)~(5)または上記3のいずれかに掲げる者(重要でない者を除く。)の近親者

5.当社の社外取締役としての在任期間が8年を超える者

執行役選解任方針

業務執行を担当する執行役の選任にあたっては、性別、国籍、人種等の個人の属性にかかわらず、

  • 見識・人格に優れた人物
  • 高い倫理感および遵法精神を有する人物
  • 会社経営や当社グループの事業・業務に精通した人物

を選任することとしています。
選任の手続きとしては、まず、執行役社長が、必要に応じて関係役員と協議のうえ、執行役選任原案を策定します。その後、指名委員会での審議・答申を踏まえ、執行役社長が取締役会へ執行役選任議案を上程し、経歴や実績、専門知識等の諸要素を総合的に勘案した上で、取締役会の決議により選任します。
また、これらの基準に照らして、著しく適格性に欠ける事象が生じた場合、取締役の提案により、指名委員会での審議を経て、取締役会の決議により解任することとしています。

取締役の専門性と経験

取締役が有する主な専門性および経験を表1のスキルマトリックスに図示しています。また、当社の中期経営戦略における全社方針およびそれに向けて当社が取り組む改革について、取締役が、スキルマトリックスに示したそれぞれが有する専門性および経験に基づき、どのような視点から貢献し、知見を提供しているかを、表2に記載しています。

【表1】取締役の専門性と経験(スキルマトリックス)

取締役の専門性と経験(スキルマトリックス)

  • ○ 有している専門性・経験(● は主たるもの)
  • (注) 上記スキルマトリックスは各取締役が有する全ての知見を表すものではありません。

【表2】主要テーマに対する取締役の貢献・提供視点

取締役の専門性と経験(スキルマトリックス)

  • 注1: 取締役について貢献度の高い項目(3~4項目)に絞り記載しています。
  • 注2: 武田和彦、別府理佳子の両氏は、新任取締役であり、期待する役割を記載しています。

役員報酬等の決定に関する方針

当社グループの中長期的な企業価値の向上を牽引する優秀な経営者人材にとって魅力的な報酬制度とするとともに、株主をはじめとしたステークホルダーに対する説明責任を果たすことができる報酬ガバナンスを構築することを目的とし、以下のとおり取締役および執行役(以下「役員」)の報酬の決定方針および報酬体系を定めています。

役員報酬の決定方針
  1. 当社グループと類似の業態・規模の企業と比べ、競争力のある報酬水準となる制度とする。
  2. 各役員が担う役割・責務に対する成果や中長期的な企業価値の向上に対する貢献を公平・公正に評価し、これを報酬に反映する。
  3. 当社グループの中長期的な企業価値の向上を図る健全なンセンティブとして機能させるため、基本報酬、事業年度ごとの業績等の評価に基づく年次賞与、中長期的な業績や企業価値に連動する中長期インセンティブである株式報酬により構成するものとし、報酬構成割合は役位に応じて適切に設定する。ただし、取締役(取締役と執行役を兼任する者を除く)については、執行役の職務執行の監督を担うという機能・役割に鑑み、金銭による基本報酬のみとする。
  4. 年次賞与は、事業年度ごとの業績を重視しつつ、TSR(株主総利回り)(※)の相対的な評価結果および中長期的な経営戦略の執行役ごとの遂行状況等を適切に評価し、これを報酬に反映する。

TSR評価

  1. 中長期インセンティブは、中長期的な企業価値の向上を図るため、株主との利益意識の共有を実現する株式報酬とする。
  2. 報酬の決定方針および個人別の支給額については、過半数を独立社外取締役によって構成する報酬委員会で審議し決定する。
  3. 株主をはじめとしたステークホルダーが業績等と報酬との関連性をモニタリングできるよう必要な情報を積極的に開示する。
役員報酬体系
  1. 取締役(取締役と執行役を兼任する者を除く)
    取締役の報酬体系は、金銭による基本報酬のみとし、外部専門家の調査に基づく他社報酬水準を参考に取締役としての役位、常勤・非常勤の別等を個別に勘案し決定する。
  2. 執行役
    執行役の報酬体系は、固定報酬である基本報酬と業績連動報酬である年次賞与および株式報酬で構成する。また、報酬構成割合は、執行役社長において、「基本報酬:年次賞与:株式報酬=1.0:0.6:0.4」(※年次賞与については支給率100%の場合)を目安とし、その他の執行役は、業績連動報酬の基本報酬に対する比率を執行役社長より低めに設定する。
    また、その報酬水準については、外部専門家の調査に基づく同輩企業(報酬委員会が定める同規模企業群)の報酬水準を参考に決定する。

<基本報酬>

基本報酬は、固定報酬として役位に応じ金銭で支払う。

<年次賞与(短期インセンティブ報酬)>

年次賞与は、単年度の連結営業利益、TSRの相対比較、執行役ごとに設定する非財務目標の遂行状況によって決定する。

具体的な評価項目は以下のとおりとする。

【評価項目】
  1. 本業の収益力を評価する連結営業利益(事業系執行役は担当事業営業利益)
    なお、連結営業利益には、マーケットの成長以上の成長を意識付けるため、連結営業利益成長率の他社比較による調整係数をかけ合わせる(非鉄6社および同規模製造業を中心とした比較対象企業を選定し他社比較)
  2. TSRの相対比較(非鉄6社および同規模製造業を中心とした比較対象企業を選定し相対比較)(以下、「相対TSR評価」という。)
  3. 短期的な業績には表れにくい、中長期的な企業価値の向上に向けた取り組み、およびサステナビリティ基本方針(※)に沿った取り組みについて、執行役ごとに期初に設定した目標に対する遂行状況等を評価する非財務評価

※サステナビリティ基本方針の項目

  1. 安全と健康最優先の労働環境整備
  2. 人権尊重
  3. ダイバーシティ&インクルージョンの推進
  4. ステークホルダーとの共存共栄
  5. ガバナンス強化とコンプライアンス・リスクマネジメントの徹底
  6. 公正・適正な取引と責任ある調達
  7. 安心・安全・高付加価値な製品の安定的提供
  8. 地球環境保全への積極的取り組み
【算定式】

目標を達成した場合に支給する額(年次賞与基本額)を100%とし、個人別に、以下の算定式により算出する。
年次賞与=役位別の年次賞与基本額×業績評価支給率(※)

  • (※)業績評価支給率は、業績の達成度に応じ0%~200%の範囲で変動
【評価ウェイト】

役位に応じた基本額を、連結営業利益(事業系執行役は担当事業営業利益)を60%(連結営業利益成長率の他社比較により調整)、相対TSR評価を20%、非財務評価を20%の割合で評価し、年次賞与額を決定する。

評価ウェイト

【年次賞与における業績評価指標の目標】

年次賞与における業績評価指標の目標については、原則、事業年度末の決算発表時における次期の連結業績予想を適用する(担当事業営業利益については、連結業績予想の基礎となった数値を用いる)こととしている。

<株式報酬(中長期インセンティブ報酬)(※)

株式報酬は、株主との利益意識の共有を実現し、当社グループの中長期的な企業価値向上のインセンティブとして機能させることを目的として、信託の仕組みを利用した制度とし、執行役の退任時に役位に応じた当社普通株式および当社普通株式の換価処分金相当額の金銭を交付および給付(以下、「交付等」という。)する。交付する株式については、業績条件・株価条件を設けない。
なお、国内非居住者については、法令その他の事情により、これとは異なる取り扱いを設けることがある。

  • (※)役員報酬BIP(Board Incentive Plan)信託と称される仕組みを採用し、執行役に当社普通株式の交付等を行う。連続する3事業年度(当初は2020年度から2022年度まで)を対象(以下「対象期間」という。)として、各事業年度の執行役の役位に応じて付与するポイントを累積し、執行役の退任後、当該累積ポイント数の70%に相当する当社普通株式(単元未満株式については切り捨て)および残りの累積ポイント数に相当する当社普通株式の換価処分金相当額の金銭を役員報酬として交付等するインセンティブプランである。1ポイント=当社普通株式1株とし、信託期間中に株式分割・株式併合等が生じた場合には、当社株式の分割比率・併合比率等に応じて、1ポイント当たりの当社株式数を調整する。なお、当初の対象期間において執行役に対して付与するポイント数の上限は、合計で35万ポイントである。

取締役および執行役の報酬等の額(2021年度)

役員区分 報酬等の総額
(百万円)
報酬等の種類
金銭報酬 非金銭報酬
基本報酬 賞与(業績連動報酬) 株式報酬
総額
(百万円)
対象人員
(名)
総額
(百万円)
対象人員
(名)
総額
(百万円)
対象人員
(名)
取締役
(社外取締役を除く)
124 124 2
執行役 466 354 10 112 10
社外役員 111 111 6
  • (注1)取締役と執行役を兼任する者に対して支給された報酬等の総額については、執行役の欄に記載しています。
  • (注2)2021年度末日現在の取締役は10名、執行役は10名です。
  • (注3)執行役の賞与については、2020年度の業績の状況を踏まえ、不支給とすることを報酬委員会で審議し決定しています。
  • (注4)当社は信託の仕組みを利用した株式報酬を導入しており、上記株式報酬の額は2021年度の費用計上額を記載しています。
  • (注5)2022年6月に、2021年度の業績評価および非財務評価に基づき、執行役に対して総額347百万円(対象人数10名)の賞与(業績連動報酬)を支給しています。

取締役会の開催・出席・在任状況

当社取締役会は、定期的な開催に加え、適宜臨時に開催しています。2021年度は、19回開催しました。取締役会の実効性を確保するために、各取締役には極力全ての取締役会への出席を求めており、2021年度の出席率は100%でした。指名委員会(14回開催)、監査委員会(17回開催)、報酬委員会(9回)においても、高い出席率を維持しています。

取締役会の開催・出席状況(2021年度)

  取締役会 指名委員会 監査委員会 報酬委員会
開催回数 19 14 17 9 59
全取締役の出席率(%) 100 100 100 100 100
社外取締役の出席率(%) 100 100 100 100 100

当社は、定款の定めにより、取締役の任期を1年としています。現職の取締役の2022年7月時点における平均在任期間は4.2年、過去5年に退任した取締役の平均在任期間は4.7年です。

取締役の平均任期(2022年7月現在)

項目 単位  
現職の取締役の現時点における平均在任期間 4.2
過去5年に退任した取締役の平均在任期間 4.7

取締役会の実効性評価

当社では、毎年、各取締役による評価に基づき、取締役会の実効性についての分析・評価を行っており、2021年度の実効性評価については、第三者機関を起用してこれを実施いたしました。評価の方法および結果の概要は以下のとおりです。

分析・評価方法
  1. 評価の実施プロセス
    • 2021年9月 第三者機関に対し、当社取締役会の資料および議事録を開示しました。
    • 2021年10月 第三者機関から取締役会議長および執行役社長に対して、取締役会の現状についての事前インタビューを実施しました。
    • 2021年11月 第三者機関と協議のうえ作成したアンケートを、取締役10名全員に配布し、無記名で回答を回収しました。
    • 2021年12月 アンケートの回答結果に基づき、第三者機関から取締役10名全員に対して、取締役会に関する重要事項についての個別インタビューを実施しました。
    • 2022年2月・3月 アンケートおよびインタビューの回答結果を取り纏めて分析したものについて第三者機関より報告を受け、取締役は、当該報告に基づき取締役会の実効性について協議しました。
    • 2022年3月 2月および3月の協議を踏まえ、取締役会において2021年度の取締役会の実効性について決議しました。
  2. アンケートの項目

    以下に関する設問について、5段階(1.強くそう思う、2.そう思う、3.どちらとも言えない、4.そう思わない、5.全くそう思わない)で評価する方式とし、必要に応じて自由記述欄を設けました。

    • 取締役会の役割・機能
    • 取締役会の規模・構成
    • 取締役会の運営状況
    • 指名、監査、報酬各委員会の構成と役割・運営状況
    • 社外取締役に対する支援体制
    • 投資家・株主との関係
    • 当社のガバナンス体制・取締役会の実効性全般
  3. インタビューの項目

    アンケートの回答を踏まえ、以下の取締役会の実効性に関わる主要な項目について、第三者機関によるインタビューを実施しました。

    • 事業・経営に対する見方
      事業ポートフォリオの最適化、CX(経営革新の取り組み)の推進と組織の改革、企業文化・人材の状況、グループガバナンス・内部統制の状況
    • 取締役会に対する見方
      取締役会における監督機能の発揮、取締役会における議論の状況、社外取締役の発言、取締役会における議論の質と今後の対応、サステナビリティに関する議論、議題の設定、資料・プレゼンテーション、筆頭独立社外取締役に対する考え方、執行役社長のサクセッションプラン、議長に対する見方とサクセッションプラン、社外取締役の構成とサクセッションプラン、指名委員会における議論内容の取締役会への情報共有、監査委員会の活動状況
2020年度評価に基づく課題およびその対応状況への評価

2020年度の取締役会の実効性評価の結果を踏まえ、当社が2021年度に取り組んだ以下の事項については、第三者機関によるアンケートおよびインタビューの結果、概ね「一定の取り組み・改善がなされた」「取締役会での議論は十分に行われている」との評価であることが確認されました。

  1. 「経営監督機能の強化」に関する事項(中期経営戦略に基づく諸施策の監督、取締 役会の適切な議案の内容と数、取締役会資料の内容・量、事前の検討時間を含む監督のあり方について)
    • 取締役会資料の早期配布および資料の特に重要な部分をハイライトする。
    • 取締役会における執行役からの報告について、新規案件や、進捗が芳しくない案件の原因・対策等の説明に重点を置く。
    • 取締役が、業績概況等を踏まえたうえで各施策の妥当性を判断することができるよう、取締役会の付議事項について、事業成績や予算・決算等に関する報告を前半に行う。
    • 社外取締役が、当社の事業・主要プロジェクト、海外の拠点や事業展開、中期経営戦略に係る施策の概要や過去の経緯等を把握できるよう、新たに事業別の社外取締役向け説明会を定期開催する。
  2. 「資本コストの把握、指標の設定」に関する事項
    • 中期経営戦略の一部見直しに伴い、2021年3月および4月の定例取締役会で協議のうえ、ROICを含む財務計画の見直しを行った。
    • 次期中期経営戦略に向けて適切な管理指標に基づくモニタリングの仕組みを構築するため、取締役会においてROICを含む管理指標に関する適切な算出・運用方法等についての議論を深める。
  3. 「政策保有株式縮減方針の監督」に関する事項
    • 政策保有株式について、事業提携、取引関係および投資効果に基づく検証を行い、保有意義が認められない株式について計画的に縮減を進める。
  4. 「グループガバナンス等の監督」に関する事項
    • 当社グループ全体のコミュニケーション活性化施策および内部統制強化策に取り組む。
    • モニタリングに必要な情報提供として、従来から実施している「サステナブル経営推進本部」による安全・品質・コンプライアンス等に関する取締役会への報告を継続する。
第三者機関によるアンケートおよびインタビューの分析結果

第三者機関が取りまとめたアンケートおよびインタビューの主な分析結果は以下のとおりです。

  1. 取締役会の実効性等について
    • 当社取締役会において監督機能は適切に発揮されており、その実効性は高いと考えられる。
    • 取締役の自己評価では、各個人が取締役会の議論の活性化や監督機能の発揮に貢献していることが確認できた。
  2. 取締役会の監督機能について
    • 現在、経営陣は事業および組織の改革に取り組んでいるが、まだ多くの課題があることが認識されている。そのような事業・経営のステージに対応して、取締役会の役割、構成、議論は変化すると考えられている。役割については「改革の成功と成長領域の創出において執行の後押しと監督が重要になる」「課題に対する取り組みをモニタリングするために監督機能を一層発揮できるような議論が必要となる」と考えられている。
    • 取締役会においては、経営・執行に対する監督が重要な役割であるとの共通の認識がある。監督機能の発揮の仕方については、各取締役の経験・視点により異なると考えられている。具体的な対応としては、「執行の後押しを行い変化につなげる」「全体に関わる大きな方針を中心に定量的・定性的な両側面から検証する」「コミットしたことに対する進捗・実績を厳しく見ていく」等があげられている。サステナビリティ等会社のあり方に関わる事項については、取締役会がさらに主導的な立場をとったほうがよいとの意見がある。
  3. サステナビリティについて
    • サステナビリティについては、取締役会がよりリーダーシップを発揮し、取締役会基点で方向性を示したほうがよいとの見方が多くなっている。実効性ある議論を行うためには、「サステナビリティの定義を明確にする」「社外取締役がどのように貢献できるのか整理する」「サステナビリティ委員会を設置し取締役会以外の場でも議論を行う」「事務局体制を充実する」等の対応が必要であると考えられている。
2021年度の評価結果の概要

第三者評価の分析結果も踏まえ取締役会において審議した結果、2021年度の当社取締役会の実効性は確保されていることが確認されました。アンケートおよびインタビューにおいて課題であると認識された事項、およびそれら課題に関する取締役会の審議の概要は以下のとおりです。

  1. 「指名・監査・報酬各委員会の運営」に関する事項
    • 「指名委員会における社内取締役のサクセッションプランの検討状況については、取締役会に対して十分に情報共有がなされていない」との意見が出されました。これについて、「このような評価結果になったのは、指名委員会内での議論が取締役会全体に共有されていない、或いは執行役を兼務する取締役から関連情報の共有がうまく出来ていないことが原因ではないかと考えられる。これは、報酬委員会等における議論についても言えることで、大きな視点で見れば、各委員会がもう少し深い議論の内容を共有するかどうかの問題になるのではないか」との意見が出されました。
    • 一方で、「各委員会での議論の内容には、取締役会内に関係者がいることから必ずしも取締役会全体に共有することが適切ではない情報が含まれているケースがある」との意見が出されました。これについては、「社内関係者に情報共有するのが適切ではないケースも考慮し、社外取締役のみの協議の機会を増やしていくべきである」との意見が出されました。
  2. 「成長戦略に係る取締役会の監督」に関する事項
    • 事業ポートフォリオの最適化については、「事業の再編・撤退等に関して一定の整理が完了する見通しとなっているため、今後は既存事業の強化や新規事業の育成等の成長戦略について多角的な観点から議論を深めるべき」との意見が出されました。
    • また、「取締役会が現状を的確にモニタリングするための執行役からの説明・情報提供を充実させる必要がある」との意見が出された一方、「これについては現在実施している取締役向けの事業説明会等で網羅できている」との意見が出されました。
  3. 「サステナビリティ委員会の設置」に関する事項
    • 今回の評価を通じて、「サステナビリティについては、取締役会がよりリーダーシップを発揮し、取締役会基点で方向性を示したほうがよい」との見方が多くなっていることが分かりました。
さらなる実効性向上に向けた2022年度の取り組み

2021年度の取締役会の実効性評価の結果を踏まえた当社の2022年度の実効性向上施策は、以下のとおりです。

  1. 「指名・監査・報酬各委員会の運営」に関する意見への対応
    • 評価過程において、「各委員会のより深い議論の内容を取締役会全体に共有する必要性はあるものの、特に指名委員会や報酬委員会の議論内容については、取締役会内に利害関係者となる者(主に社内取締役)がいることも考慮する必要がある」旨の指摘がなされたことから、社外取締役のみの協議の場である「社外取締役意見交換会」の頻度を増やす。
  2. 「成長戦略に係る取締役会の監督」に関する意見への対応
    • 2023年に公表予定の次期中期経営戦略(中経)の策定にあたり、取締役説明会等の場を利用し、執行側から成長戦略に関する事項を含む施策の内容について説明を受け、多角的な観点から議論を行う。また、次期中経策定後のローリングにおいても、同様に多角的な観点から議論を行う。
    • 「取締役会が現状を的確にモニタリングするための執行役からの説明・情報提供」として、従来実施していた社外取締役向けの事業説明会を、非業務執行取締役全員を対象にした「取締役説明会」と再整理し、今後も継続的に実施する。同説明会では、次期中経、事業ポートフォリオ、全社戦略、個別事業戦略、開発・知財戦略、事業再編、投資、MMDX各テーマの進捗、中経ローリング等を取り扱う。
  3. 「サステナビリティ委員会の設置」に関する意見への対応
    • 2022年6月28日付で、当社取締役会にサステナビリティ委員会を設置した。
    • 同委員会は、取締役会からの諮問事項として、サステナビリティ経営に関するモニタリング方法や、サステナビリティ経営の課題等について検討する。

今後も当社取締役会は、これらの意見を踏まえ、さらなる実効性の向上のため継続的な取り組みを行っていきます。

監査の状況

監査委員会による監査の状況

監査委員は、インターネット回線を経由した手法も活用しながら、戦略経営会議その他重要な会議に出席するほか、取締役、執行役、内部監査担当部署、その他内部統制所管部門等からその職務の執行状況を聴取し、重要な決裁書類等を閲覧し、監査委員会が定めた監査委員会監査基準および監査計画等に従い、選定監査委員が本社および主要な事業所において業務および財産の状況を調査し、必要に応じて子会社等の往査を実施して、取締役および執行役の職務執行状況を監査する体制をとっています。また、主要グループ会社の監査役と定期的に会合を持ち、グループ経営に対応した監査体制の連携強化に努めています。これら監査委員の監査についての職務を補助するための組織として、監査委員会を補助する直属の組織を設置しています。

内部監査の状況

内部監査担当部署である戦略本社監査部・カンパニー監査部は2022年6月28日現在、各監査部長を含む31名で構成されています。各担当執行役の指示のもと監査委員会と連携して、担当執行役および監査委員会の承認を得た内部監査計画に基づき、当社グループにおいて内部統制システムが適切に 構築・運用されているかの調査、当社グループにおける会社業務の有効性・効率性、財務報告の信頼性、資産の保全・有効活用状況、リスク管理状況、法令等および社内諸規則・基準の遵守状況等についての監査を行っています。
また、戦略本社監査部は、監査委員会に対して定期的に全社の監査結果の報告を行い、情報の共有化を図り緊密な連携のもとで監査に取り組んでいます。
他方、監査委員会は会計監査人とも双方の監査計画について協議を行ったうえで、会計監査人から定期的に監査結果の報告を受け、情報の共有化を図り緊密な連携をもって監査を実施しています。

内部統制

内部統制については、2006年1月の内部統制システム整備委員会設置以降、会社法、金融商品取引法等への対応のみならず、当社およびグループ会社に最適な内部統制システムの充実を図るため、内部統制整備の基本方針策定、財務報告に係る内部統制評価・開示制度に関する事項への対応等を行ってきました。2021年度の財務報告に係る内部統制評価については、2022年6月に「内部統制報告書」を提出しており、監査法人から「その内容が適正である」という無限定適正意見の表明を受けています。

政策保有株式の縮減について

当社は、事業戦略上必要である場合を除き、純投資目的以外の株式(政策保有株式)を取得・保有しない方針としています。
政策保有株式について、毎年取締役会において、保有の妥当性を具体的に精査し、保有の適否を検証しており、検証の結果、保有意義が認められない政策保有株式は縮減します。
今後も、取締役会における保有の適否の検証結果に基づき、引き続き政策保有株式の縮減に努めることとしています。

2021年度における縮減

2021年度において、当社は政策保有株式(2021年3月末時点で保有していた43銘柄)のうち、22銘柄の全部または一部の売却を行いました。その売却総額は約566億円(時価ベース)です。

上場株式縮減推移graph
連結純資産に占める政策保有株式割合(%)graph

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グループ全体のガバナンス強化に向けて

今後のグループガバナンス強化に関する取り組み

品質管理を含む当社のグループガバナンス強化については、当社内に設置されたサステナブル経営推進本部が統括、推進します。また、各拠点のガバナンスに関する計画の審議、進捗確認を行うガバナンス審議会を継続し、各拠点は、サステナブル経営推進本部等が策定するガバナンス強化に関する取り組みを継続していきます。関連部署は、各拠点の取り組みの支援を続けていきます。
このように、引き続き品質管理を含むグループガバナンス強化の取り組みを継続するとともに、その状況については取締役会に報告します。

  • ※ 当社のコーポレートガバナンス体制の詳細は、上記、「コーポレート・ガバナンス体制の概要(2022年6月28日時点)」をご参照ください。

当社グループが目指すグループガバナンスの姿

親・子会社、本社・工場間および各子会社内で円滑かつ自律的にコミュニケーションが行われるガバナンスの姿を目指します。

当社グループが目指すグループ・ガバナンスの姿

ロバートソン・レディ・ミックス社(RRM社)における事案と対応策

米国の連結子会社であったRRM社等において、RRM社の一部の経営幹部が共同出資する企業との間での取引事実が判明しました。これは、経営幹部に対する不十分な牽制(RRM社の成功を支えた風土維持のため関与を最小化)、経営幹部への権限集中とトップに従う風土(オーナー企業としてトップダウン経営で成長してきた歴史)等が原因となったものです。なお、当社グループにおける類似事案の存否の調査を実施し、本件以外には存在しないことを確認しています。

  • ※ (詳細は「2021年3月期第2四半期報告書提出に関するお知らせ」(2020年12月16日公表)をご参照ください。)

RRM社等における事案の当社グループ再発防止策

課題 対応策
コンプライアンス体制強化

管理チーム設置、決裁事項の事前審査実施
→2020年12月設置、実施中

Compliance Officer, Staffの配置
→2021年3月配置

弁護士等を窓口とする外部通報窓口の設置 →2021年4月設置
株主からの経営幹部派遣による経営体制の刷新・強化 2021年4月MCCデベロップメント社取締役社長兼CEO等を株主から派遣
  • ※ 米国三菱セメント社取締役CEOを兼務
取締役会の実効性向上による子会社幹部との対話強化等 取締役会の開催頻度、親会社との対話頻度の増加

グループ全体の内部統制強化策

RRM社等での経営幹部による利益相反取引事案を受け、RRM社等における再発防止策に加えて、グループ全体の経営幹部による不正の未然防止・早期発見に向けたさらなる内部統制強化策を実施しています。

テーマ 具体的施策 2021年度総括
1)内部牽制の強化
  1. ①親会社からの常勤役員複数派遣
  • 常勤役員複数派遣ガイドライン、非常勤役員活動マニュアルの制定
  • 非常勤役員活動マニュアルの活用状況調査の実施
  1. ②兼業・関連当事者取引の確認および規定の制定
  2. ③新規取引時の確認、既存取引先の状況確認
  • 新規取引時の確認、既存取引先の状況確認ルールおよび手法の基本方針作成、事前調査の実施
  • 兼業・関連当事者取引等管理規定の制定(2022年4月発効)
  1. ④海外内部通報制度の導入
  • 各社固有の通報窓口への通報状況の実態調査の実施
  • MMC GROUP GLOBAL HOTLINEは、期末までに海外グループ会社の全対象会社へ導入完了
2)役員の意識の向上
  1. ①役員ガバナンス研修
  • 国内新任役員ガバナンス研修、海外役員ガバナンス研修を実施
  1. ②海外子会社マネージャーに対するコンプライアンス研修
  • コンプライアンス研修動画を海外子会社に向け配信
  • 現地の外部講師による双方向対話型研修を実施
3)第二線間のコミュニケーションの強化
  • 不正取引・不正会計、独占禁⽌法違反をテーマに対話を実施
4)内部監査の拡大(監査部)
  • 2021年度総合監査対象拠点のうち、約半数を重点監査として帳簿監査対象に選定
  • RRMグループの帳簿監査実施
  • 国内18拠点の帳簿監査実施

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グループガバナンス体制強化の取り組み

2017年以降、当社グループにおいて発生した品質問題の背景・原因の分析を踏まえ特定した、当社グループ全体のガバナンスに関する課題の解決に向け、グループガバナンス体制強化策を策定し、実行しています。2020年5月13日をもって、社外取締役および社外有識者によるモニタリングは終了していますが、自律的な取り組みを継続しています。

グループガバナンス体制強化策

コンプライアンス意識調査等に関する社員意識調査(第6回)の結果(2021年8月実施)

第1回調査で明らかになった点   第6回調査で明らかになった点
コンプライアンスに対する意識は高まっているが、ルールや手順の具体化・周知徹底に継続して取り組む必要がある コンプライアンス強化のための経営層の取り組みやCSR・コンプライアンス研修等についても十分であると感じている
コンプライアンス関連の報告・情報提供の重要性は十分に理解されているが、不安・ためらいを感じる社員も多い
  • ほぼ全ての社員がコンプライアンス関連の報告・情報提供の重要性を理解している
  • その一方で報告・情報提供を行うことに不安やためらいを感じている社員が依然として多い傾向にある
職制を通じたコンプライアンス強化を進めているが、職場のマネジメントやコミュニケーションのさらなる改善が求められる
  • 大多数の社員が、職場は相談しやすい雰囲気であり、コミュニケーションが十分とれていると感じている
  • また、多くの社員が、上司は自身の業務を把握していると感じている一方で、職場内で特定の担当者以外の目が届かない業務があると感じている社員も一定数いる
  • また、管理職に比べ、管理職以外の層に否定的な回答割合が高い傾向が継続しており、管理職以外の層への浸透が十分でないと考えられる

[調査対象]
当社および国内グループ会社(計64社)の全役員と全従業員
海外グループ会社(計66社)の全役員と従業員
[回答率]91%

三菱マテリアル株式会社